気多神社は石川県能登半島羽咋市にある神社で、越中国一宮です。富山県内には歴史的な経緯によって他にも越中国一宮を名乗る神社がありますが、この神社が鎮座する付近はかつての越中国府や国分寺が存在した場所です。境内には越中総社跡伝承地「かたかごの丘」もあり、鬱蒼とした森に覆われています。
気多神社のアクセス方法と駐車場
住所 富山県高岡市伏木一宮1丁目10-1
電話番号 0766-44-1836
気多神社は市街地からみると標高の高い場所にあるものの、距離的には意外と近く、伏木駅から車で10分、能越自動車道高岡北ICから車で15分ほどとなっています。
境内には駐車場があり、無料で駐車することができます。
公共交通機関を利用する場合は、高岡駅古城公園口(北口)から加越能バス伏木循環、または氷見市民病院行きに乗り、「伏木一の宮」バス停で下車して徒歩10分ほどです。
気多神社の文化財について
気多神社の本殿は室町時代の作で重要文化財に指定されています。境内の案内板には次のように記載があります。
重要文化財 氣多神社本殿
氣多神社は養老二年(七一八)に僧行基が創建したと伝えられ、また天平宝字元年(七五七)に、越中から能登国が分立した後、越の大社と崇められていた能登の羽咋にある氣多大社を、越中国府に近い現在地に勧請したともいわれている。
盛時には越中一宮として境内の周囲に神宮寺である徳証寺をはじめとする大伽藍が並立していたと伝えられるが、寿永年間(一一八二)に木曽義仲、天文年間(一五三二~一五五四)には上杉軍と二度の兵火で、ことごとく焼失したという。
現在の本殿は、永禄年間(一五五八~一五六九)に再建されたと伝えられる。
構造は三間社流造り、柿板葺きで、正面に一間の向拝を付け、軒は二重繁棰である。斗栱は和様の三ツ斗で、軒下両側の面柱の上は舟肘木を用いる。
向拝の斗栱は同じ三ツ斗で、正面の虹梁の上には彫刻した蟇股があるが、これは後代につけ加えたものと思われる。向拝の柱及び前面の第一列に方柱を用い、他はすべて円柱である。正面の三面及び両側面の一面は吹通しとし、意匠は簡単であるが、木割が大きく、全体に雄大な風格を備え、県内の本殿中もっとも優れた建築物である。
氣多神社本殿は、室町時代の特徴が充分にあらわれており、作風が優秀であると評価され、昭和六年一月十九日に国の重要文化財に指定された。平成二十一年三月
高岡市教育委員会