古代の習俗が残る築山行事で知られる越中一宮の二上射水神社

二上射水神社 観光

富山県高岡市の二上射水神社は、式内名神大社、越中国一宮の格式を有する二上山南麓にある神社です。明治時代に高岡城址に遷座した射水神社の元の鎮座地にあたります。豊作を願う祭礼にあたり、臨時の祭壇である築山の上に、祠や天狗の人形、四天王の藁人形などを置く「築山行事」が知られます。

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二上射水神社のアクセス方法と駐車場

所在地 富山県高岡市二上1519
電話番号 0766-25-1766

二上射水神社へのアクセスですが、公共交通機関の場合は万葉線高岡軌道線「米島口アルビス米島店前駅」より徒歩約30分となります。
マイカーやレンタカーであれば、能越自動車道高岡北インターチェンジから5分ほどです。
境内には参拝者のための無料駐車場があります。

築山行事の解説

興味深い二上射水神社の築山行事については、社頭に次のような解説が書かれています。

富山県指定無形民俗文化財
二上射水神社の築山行事
昭和五十七年一月十八日指定

築山行事は毎年四月二十三日に二上射水神社の春季例大祭として行われる。境内の三本 杉と呼ばれる大杉の前に幅約七・二m、奥行約五・四m、上下二段の臨時の祭壇を築き、天上にある神が、この祭壇に降臨するとされる。上段中央に唐破風の簡素な祠が置かれ、その前に日吉、二上大神、院内社三神の御霊代(依代)である御幣を立て、屋根の上には斧をかざした天狗、下段には甲冑に身を固めた四天王の藁人形が置かれ、祭壇のまわりを造花で飾る。
祭儀は、社殿で例大祭の儀式が済むと神輿が還行する。ゲンダイジシ(帽子)を露払いに、御幣を捧げたゴヘイドン(奉仕者)、神主、院内社、二上大神、日吉社の舟形の神輿が続く。その後、築山の前と天の真名井という池跡の前で祝詞が奏上され、本殿の前に戻って儀式が終わる。祭が終わると築山はただちに解体され片付けられる。遅れると神様が荒れるという。
この行事は、天上から臨時の祭壇に神を迎える古代信仰の本義を良く残している。動かぬ築山がやがて動く曳山へと発展していったとも考えられており、高岡御車山の原初形態を知る上でも貴重である。また、社殿の神事と古代の築山神事の二重の神事を同日に行っている点も興味深い。
平成二十八年九月二十日
富山県教育委員会
高岡市教育委員会

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