茨城県水戸市の偕楽園は、金沢市の兼六園・岡山市の後楽園とともに「日本三名園」のひとつに数えられ、江戸時代の天保13年(1842年)に水戸藩主の徳川斉昭公が造成したものです。「偕楽園」の名は中国の古典『孟子』の一節「民と偕(とも)に楽しむ」がその語源です。園内には3千本の梅の木が植えられており、毎年2月から3月にかけては「水戸の梅まつり」が開催され、全国から期間中に50万人以上が訪れます。
偕楽園のアクセス方法
所在地 水戸市常磐町1-3-3
電話番号 偕楽園公園センター 029-244-5454
偕楽園は水戸の市街地の千波湖を臨む高台やその一帯に広がっています。
公共交通機関を使う場合は、JR・鹿島臨海鉄道の水戸駅北口4番バス乗り場から茨城交通バス「歴史館・偕楽園方面行き」に乗車して「偕楽園・常磐神社前」バス停で下車して徒歩3分です。または、水戸駅北口6番バス乗り場から関東鉄道バス「偕楽園行き」に乗車して「偕楽園」バス停下車、徒歩5分です。
マイカーでアクセスする場合は、常磐自動車道の水戸インターチェンジから国道50号を経由して約20分、または北関東自動車道の茨城町東インターチェンジもしくは水戸南インターチェンジから約20分です。
平常時に駐車可能な駐車場は、偕楽園の周辺にいくつかあります。もっとも近い偕楽園下駐車場は普通車1日1回500円で、営業時間は8時から17時までです。常磐線の線路を渡った反対側にあるため偕楽園下駐車場よりは多少歩きますが、桜山駐車場であれば駐車料金は無料です。
なお、梅まつり期間中は無料駐車場が有料化されるなどの変更があるほか、偕楽園・千波湖周辺の道路が大混雑しますので注意が必要です。
偕楽園の営業時間や料金は
偕楽園本園の入園料は、大人320円、小人160円、満70歳以上はシルバー料金で160円です。ただし、茨城県民、および開園から9時までの早朝時間帯は、梅まつり期間を除いて入園無料です。
なお、偕楽園本園は以前は無料でしたが、令和元年11月以降は有料化されています。また、本園以外の部分は引き続き無料です。
園内にある好文亭は別料金で、大人230円、小人120円、満70歳以上110円となっています。
偕楽園本園の営業時間は、10月1日から2月19日までは6時から19時まで、2月20日から9月30日までは7時から18時までです。
好文亭の営業時間は、10月1日から2月19日までは9時から17時まで、2月20日から9月30日までは9時から16時30分までです。
なお、梅まつり期間中は営業時間延長などの変更がある場合があります。
偕楽園本園は年中無休ですが、好文亭は12月29日から31日までの年末は休業です。
偕楽園の見どころ
好文亭(こうぶんてい)は、偕楽園内にある藩主の徳川斉昭が自らが設計した休憩施設の建物で、木造二層三階建てとなっています。上層からは千波湖がよく見渡せ、敵襲に備えた隠し部屋や滑車を使った木製エレベーターなどの工夫を凝らしたしかけがあります。現在のものは水戸空襲で焼失したため戦後になって復元されたものです。
吐玉泉(とぎょくせん)は、寒水石とよばれる真弓山でとれた大理石を使用した井筒をもつ湧き水で、眼病に効くといわれています。
僊湖暮雪碑(せんこのぼせつひ)は、徳川斉昭が制定した藩内の景勝地、水戸八景のひとつにあたる僊湖暮雪の地であることを示す石碑で、斉昭がみずから隷書体で題字を記しています。