空き家管理サービスは何をしてくれるのか?

空き家管理サービス 生活

毎日そこで生活するマイホームであればともかくとしても、別荘やセカンドハウスともなると、なかなか現地に行くことができず管理がおろそかになる期間が生まれてしまうものです。
もとより住宅はこまめに管理しておかないと劣化が進むものですので、こうした不在の期間に本人の代わりに管理してくれる人がいれば便利です。

そこで登場したのが「空き家管理サービス」ですが、具体的にどのようなことをしてくれるのか、情報が少なくわからないことも多いものです。
このページでは「空き家管理サービス」について、サービスの内容や気をつけるべき事項をまとめました。

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空き家管理サービスとは

空き家は放置してしまうと雑草や害虫の発生、老朽化による倒壊などで周囲の人家にも迷惑をかけてしまうことがあり、現に深刻な社会問題のひとつにもなっています。すでに空き家対策特別措置法とよばれる法律まで施行されており、場合によっては行政による代執行で除却され、その費用が持ち主に請求されるおそれさえ出てきました。

こうした情勢を踏まえ、所有者に代わって空き家を適正に管理し、たいせつな財産である土地や建物を守ることが、空き家管理サービスの趣旨となっています。

空き家管理サービスの内容

外回りの確認

空き家管理サービスにもいくつかのプランがあることが多いようですが、どのようなプランであっても必ず行われるのが、スタッフが現地を巡回しての外回りの確認です。

たとえば、以下のような事項をスタッフがチェックしてデジタルカメラで写真撮影して記録に残します。

風雨や飛来物による屋根瓦・スレートや雨樋の破損がないかどうか
...あれば建物内部への雨漏りが懸念される
敷地への侵入の形跡がないか
...不審者が不在の建物を勝手に利用していたり、廃棄物を不法投棄されていたりすることがある
庭木や雑草の状況はどうか
...枝の剪定や除草作業が必要な時期が来ていることがある
ポストの内部に残置物がないかどうか
...不要なチラシは廃棄し、郵便物は本人に届ける必要がある

部屋の換気と通水

長期にわたって雨戸を閉めた状態でいると、部屋の中の湿度が高くなり、カビや建材の腐食の原因になってしまいます。
そこで適度に窓を開けて換気を行い、フレッシュな空気に入れ替えておくことが不可欠です。

また、水道管も通水していないとサビや詰まりなどで機能を果たせなくなってしまうことがあるほか、排水トラップの封水の蒸発で悪臭の原因にもなります。
冬季の場合には水道管から残った水を抜く作業、いわゆる水抜きをした上で元栓を閉鎖しておかないと、水道管の内部が凍って破裂してしまうことがあります。
こうした季節に応じた作業を適宜行い、水回りの設備の劣化を防ぐことも空き家管理サービスの役割です。

部屋の清掃

部屋の内部には建物の所有者の家財が残っている場合が多いはずですが、長期間放置してしまうといつのまにかホコリにまみれてしまうことが珍しくはありません。

このため、部屋の中をほうきやモップなどで清掃して清潔を保ち、排出されたゴミもスタッフが持ち帰ります。

最後に窓や扉は閉めてすべて施錠した上で、スタッフは建物の敷地から退出することになります。

報告書の作成と送付

空き家管理は必然的に所有者が不在の場所で活動しているため、所有者にとってはどのような管理がなされているのかがわからず、不安になることがあります。

そこで、ほとんどの空き家管理サービスでは、活動した内容はその日のうちに日報にまとめており、デジタル写真などを添付した報告書として改めて加工し、後日所有者あてに郵送しています。

契約にあたり気をつけたい事項

プランによってサービス内容が異なる

空き家管理サービスとはいってもいくつかのプランがあり、サービスの内容はプランによって異なる場合があります。

たとえば最低料金のプランであれば、外回りの確認だけの定期巡回にとどまるものの、さらにランクが上のプランを契約しておけば、室内の清掃やゴミ捨てなども代行してくれるといった具合です。

業者によっては樹木剪定・草刈りやリフォームなどのサービスもオプションとして行っているケースがありますので、手厚いサービスを求めるのであれば、業者選びも慎重に行うべきでしょう。

不測の事態があったときの対応を確認する

空き家管理サービスの性格上、所有者の意図しないミスが重なって何らかの損害が発生するおそれは念頭におく必要があります。
たとえば、スタッフが作業中に建物を損傷してしまったり、電気の消し忘れ・水道の閉め忘れで余計な電気料金・水道料金がかかったりすることが考えられます。
通常であれば業者のほうでも保険に加入するなどして対策を整えており、業者の責めに帰すべき事項であれば、保険金のなかから適切な補償があるものです。

契約にあたっては不測の事態があったときの補償の有無について確認をしておくとともに、業者が免責となる事項についても、契約書の文面から読み取って、所有者の不利にならないように心がけるべきです。