岐阜県高山市の水無神社は、飛騨国の一宮として古来より崇敬されてきた神社です。飛騨に春を告げる「飛騨生きびな祭り」、例祭で奉納される岐阜県指定無形文化財「神代踊り」、あるいはアニメ「氷菓」の聖地として有名です。神体山とされる位山はパワースポットとして知られ、山中には磐座が残ります。また、この水無神社は江戸時代に代官の圧政に憤った大原一揆の参加者たちが大集会を開いた場所でもあり、16歳の妻を残して処刑された本郷村善九郎の手紙の写しは近くの高山陣屋にも展示されています。
水無神社のアクセス方法と駐車場
住所 岐阜県高山市一之宮町一の宮上5323
電話番号 0577-53-2001
水無神社は高山市の市街地からはやや離れた場所にあり、公共交通機関を使う場合は、JR高山本線の高山駅より濃飛バスで15分、飛騨一ノ宮バス停で下車します。
JR飛騨一ノ宮駅からであれば、徒歩で8分ほどですが、この駅にはワイドビューひだのような特急列車は停車しませんので注意が必要です。
マイカーまたはレンタカーの場合は、中部縦貫道の高山インターチェンジから国道を通って20分ほどとなります。
境内正面向かって左側に無料駐車場があり、普通車であれば100台ほど駐車可能です。
水無神社の御朱印
水無神社の境内は、本殿がある区画は一段高いところにあり、普段は門が閉じられています。その下は広場になっていますが、その左側に社務所がありますので、ここで御朱印をいただくことができます。御朱印の初穂料は300円です。
また、水無神社のオリジナル御朱印帳も用意されていますので、あわせて社務所で頒布しています。
水無神社の祭神・行事や由緒
水無神社の由緒などについては、社頭の案内板に次のとおり書かれています。
飛驒一宮水無神社略誌
一、御祭神
水無神 御歳大神を主神として
相殿 大己貴神、神武天皇、応神天皇外十一柱
末社 延喜式内外十八社及び国内二十四郷の産土神
一宮稲荷、白川社(御母衣ダム水没の白川郷より奉遷)一、御由緒
神代の昔より表裏日本の分水嶺位山に鎮座せられ、神通川、飛驒川の水主、または水分の神と崇め農耕、殖産祖神、交通の守護(道祖神)として神威高く延喜式飛驒八社の首座たり。
歴代朝廷の崇敬厚く、御即位、改元等の都度霊山位山の一位材を以って御用の笏を献上する。
明治維新、国幣小社に列し、旧来より飛驒一宮として国中の総社(総座)なり。本殿以下二十余棟建坪凡七百坪は、昭和十年起工、国費を以って改築せらる。
飛驒はもとより、美濃、越中、木曽に及んで分社、縁社二十余社を有する。一、祭祀
例祭 五月二日神幸祭、当社醸造の公認濁酒授与、神代踊、其の他奉納
節分祭 二月節分の日、追儺神事
生ひな祭 四月三日 日本唯一の生ひな行列の供奉は圧巻
夏越祭 六月三十日 大祓式 茅輪潜に神事
除夜、元旦祭、年越詣一。特殊神事
㈠、神代踊、当社にのみ現存する独特の神事にして毎年五月の例祭及試楽祭に神社前と御旅山で行はれ、無形文化財として指定せらる。
㈡、闘鶏祭、飛驒国中の神社にて特殊神事として行はれているも往古当社より伝授されたるものなり。神代踊と共に氏子達百五六十人が揃いの衣裳を着け、円陣をつくり踊る古風幽雅な神事なり。
一宮神楽、雅楽に類するもので国中各神社へ伝授する。
㈢、一宮獅子、例祭、試楽祭のみ奉仕する。