中古不動産の維持に必要な諸費用とは?

建物 不動産
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中古で不動産を購入する場合、たいていは建物本体の価格を重視してどれにするかを選ぶものですが、購入後にさまざまな維持費がかかってくることもあります。
もしも中古不動産を購入するのであれば、こうした将来の維持費についてもシミュレーションをしてみて、資金計画に無理がないことを確かめることが重要です。

メンテナンスが重要な中古不動産

中古の不動産は新築時から経過した年数に応じた劣化がみられるのがふつうです。そのため、屋根や外壁の塗装を塗り直したり、すき間のある部分をコーキングするなどといった、適切なメンテナンスが必要となります。もしもこうしたメンテナンスを怠った場合には、雨漏りにより雨水が柱や床、土台にまで浸透し、腐食やかびが発生し、ついには人が住めなくなってしまうことさえあり得ます。

そのほかにも、給湯器のボイラーや給水管のバルブなど、建物そのものではなく、建物に付属している設備についても、大規模な点検や交換が必要になってくることがあります。故障がなければもちろんそのまま使えますが、念のため新築からの経過年数をもとにして点検や交換をするのも推奨されます。

場合によっては購入後に毎年リフォーム資金を積み立てておき、将来の大規模な修繕に備えたり、銀行のリフォームローンを活用することなども考えておいたほうがよいでしょう。一度に大きな金額の支出が必要となる機会に、資金不足でそれができなくなってしまうことは避けなければなりません。

なお、メンテナンスの費用とはいっても、合併処理浄化槽の点検と清掃など、毎年かならず定期的に支出することになる費用もあります

中古不動産はリフォームが必要なことも

外壁塗装中古不動産のリフォームには、建物の劣化にともないかならずしなければならないもののほかにも、暮らしをよりよくするために任意で行うものがあります。

中古不動産はいうまでもなく古い時代に建築されたものですので、使いにくい旧式の設備が付属していたり、間取りが狭く窮屈であったりすることがあります。
こうした場合にはリフォームをして設備を最新式のものに交換したり、間取りを変更したりすることで、新築と同じ快適さを手に入れることも可能です。

リフォームを行うにあたっては、まずはどのような機能を希望するのかをしっかりとイメージして箇条書きにしておくなどの事前の準備が重要です。その上で専門のリフォーム業者に相談し、工事費の見積もりを提出してもらいます。このとき見積もりを複数の会社に依頼し、いわゆる相見積もりでもっとも少ない金額で請け負ってもらえる業者を契約の相手方に決定するのもよいでしょう。

別荘の場合は管理費などの負担もある

住宅の用途はさまざまですが、別荘としての用途で新築され、その後中古で売却されたものについては、一般的な居住用の住宅とは維持費の考え方も異なる場合があります。そのため別荘を購入した後の維持費はよりシビアに見積もっておくことが不可欠です。

オーナーによる自主管理が原則の田舎の別荘地は除くとしても、一般に建物が別荘地内に建てられている場合、管理会社やデベロッパーが購入直後に負担金を徴収する事例があり、維持費のなかでも特に大きなウエイトを占めています。
実は負担金とはいってもさまざまな名目があり、別荘地によっても違いがありますが、たとえば、私道整備や維持補修のための道路負担金、上水道や共用井戸の管理のための水道負担金、コミュニティプラントなどの排水設備にかかる下水道負担金などが挙げられます。

いっぽうで毎年かかってしまう維持費として管理費があり、これは別荘地全体の防犯・清掃・環境美化の活動の費用として充当されています。土地だけを所有している場合と、土地の上に建物を建築済みの場合とでは、金額が異なるケースがあります。

茨城県内の別荘地であれば、他の地域と比較してもそれほど高額ではありませんが、栃木県の那須や千葉県の館山などの全国に名の知られたリゾート地になると、茨城県からはそれほど遠く離れた場所ではないにもかかわらず、一気に値段が跳ね上がります。

この価格の違いはブランド力によるところが大きいものの、ブランド力のある別荘地は防犯・ごみ処理・建物や道路の補修・雪かき・上下水道・除草などのもろもろのサービスをフルセットで提供しており、管理事務所も現地に置かれているのに対して、茨城県内の別荘地の多くは共有井戸の管理程度のサービスにとどまり、窓口は本社所在地のみであることにも理由があるとみられます。

茨城県内の別荘地の事例
・管理費:33,000円/年(共有井戸)
・共同施設利用加入金:82,500円(一時金)

栃木県内の別荘地の事例
・温泉権利金:170万円(10年更新)
・温泉使用基本料:60,000円/年
・水道施設負担金:880,000円(一時金)
・別荘地管理費:50円/平米・年
・別荘建物管理費:20,000円/棟・年
・施設共益費:60,000円/棟・年(防犯灯、水道、ごみ処理費含む)

千葉県内の別荘地の事例
・別荘管理費:81,917円/年
・テレビ共視聴施設維持管理費:11,550円/年
・汚水処理施設維持管理費:54,780円/年
・街路灯維持管理費:5,280円/年
・汚水処理施設大修理充当金:250,000円(一時金)
・別荘管理費預り金:200,000円(一時金)

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