中古の不動産を購入した場合、さまざまな箇所をリフォームすることで、建物の寿命を伸張させることができます。
なかでも室内を日々雨水や強風から守っている外壁のサイディングは有効な選択肢といえます。
リフォーム工事の選択肢にはサイディングを
茨城県は気候も比較的温暖で冬場の積雪も少ないといわれていますが、いっぽうで冬場などは雪がふらないかわりに朝夕の寒暖の差は意外と大きく、住宅の断熱性能を高めることは不可欠です。また、夏場はしばしば台風が上空を通過することがあるほか、晴天が続く日には紫外線も心配です。
住宅の外壁に張り巡らされたサイディングボードは、風雨から建物本体を守る重要な役目を果たしていますが、外部にむき出しとなっている場所であるため、他の場所と比べて劣化しやすいのは当然といえます。
このため、新築から10年、20年といった時間が経過した節目ごとに、メンテナンスをしっかりと行うことが建物の寿命を延ばす上での大きな秘訣となってきます。
もちろんこうしたメンテナンスの方法としては、サイディングの表面の塗料を塗り替える方法、ボードそのものをすべて張り替える方法などいろいろと考えられますので、できれば専門的な知識をもったリフォーム業者に相談して、コストをにらみながら最適な選択をすべきといえます。
コストカットに徹するなら部分的な補修もありかも
マイホームの外壁に張り巡らされたサイディングボードは、風雨や紫外線にさらされることによって、表面の塗料がしだいに劣化し、塗膜が剥がれてきたり、部分的にひび割れを生じたり、継ぎ目のコーキングが取れたりすることがあります。
こうした劣化の兆候がこられるにもかかわらず放置してしまうようであると、やがて建物本体に雨水が浸入したりして、なおさらダメージが広がってしまうおそれがあります。
こうした場合の選択肢はまず外壁塗装ですが、実際に工事を依頼しようとすると、足場の組み立て・高圧洗浄・養生・コーキングの打ち直し・塗り・足場撤去といったはまざまな作業が発生するため、相当の期間と費用がかかります。
外壁のトータルの面積にもよりますが、一般的な住宅でも一度に数十万円の出費は覚悟しなければなりません。
もしもこうしたコストをできるだけ下げたいというのであれば、外壁の部分補修で対応する方法もあります。
この場合、雨漏りが起きている箇所やひび割れ箇所のみを補修し、コーキングをして高圧洗浄で汚れを落とすといった作業にとどまり、足場を組む必要も通常はありませんので、格段にコストは安価になります。
足場の設置と撤去だけでも数十万円もかかることがありますので、部分補修も応急処置ながら検討に値するリフォームの方法です。
しっかり外壁塗装をする場合の耐用年数
外壁サイディングボードの部分補修は一時しのぎに過ぎませんので、やはり予算的な余裕があれば、外壁塗装をしておいたほうがよいことには変わりはありません。
この場合には、将来にわたって塗装が本来の機能を果たせる期間、いわゆる耐用年数を知ることは重要といえます。
実は外壁塗装とはいっても、使用する塗料の種類によって寿命が異なるわけですし、もちろん価格もまた異なります。
ホームセンターで購入できるアクリル系塗料を日曜大工で施工して外壁塗装の費用を浮かせるつもりであれば、その耐用年数はせいぜい5年程度といえます。
アクリル塗料は初心者でも塗りやすく、入手もしやすいのが取り柄ですが、どちらかといえば重要性の高いマイホームの外壁に使うよりも、物置やデッキ、小屋などの簡易な設備に使うほうが向いています。
そのいっぽうで公共施設の外壁塗装などでも多く用いられるフッ素系塗料の場合、10年から20年程度の寿命がありますので、将来の塗り替えの回数を少なくすることができます。
ざっくりといえば価格が高い塗料は寿命もそれだけ長くなりますので、リフォーム工事に要する価格そのものの大小で選択するよりも、将来の塗り替えコストまでを含めて、1年当たりいくらかかるのかを計算した上で慎重に判断したほうがよいといえます。